WTI原油は、4月中旬以来はじめて84ドル台に上昇。原油在庫の減少などが価格を押し上げ。原油価格の動向がメキシコペソを押し上げているが、WTI原油、MXN/JPYの今後の見通しとは。
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【原油価格のターゲット】
上値:85.00ドル
下値:9日移動平均線(現在82.31ドル)
【MXN/JPYのターゲット】
上値:50日移動平均線(現在8.981円)
下値①:9日移動平均線(現在8.820円)
下値②:8.664円
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原油、メキシコペソを支える
WTI原油が、終値ベースで4月中旬以来となる84ドル台に上昇した。中東、ロシア・ウクライナ情勢に加え、米国でのドライブシーズンなどを背景に原油・ガソリン在庫の減少がしめされたことなどが、原油価格を押し上げている。
メキシコは世界有数の産油国であることから、原油価格の動向がメキシコペソに影響を与える傾向がある。6月中旬以降、新政権に対する不安が一時と比べ和らいだことなどに加え、原油価格の上昇が、メキシコペソをサポートしている。
メキシコペソの先行きを占う上で、政治動向などに加え、原油価格の動向に今後も注目である。
![メキシコペソと原油価格](https://a.c-dn.net/b/22x1CC/image1.png)
資料:BloombergよりDailyFXが作成。
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WTI原油価格の見通し
WTI原油価格(1バレル)は、4月以来はじめて終値ベースで84ドル台に上昇している。20日移動平均線が50、200日移動平均線を上抜け、強気の「ゴールデンクロス」が成立している。RSIは買われ過ぎを示唆する70を小幅に下回る水準であり、原油価格に一段の上昇余地がある。
テクニカル面で強気シグナルが点灯する中、原油価格の上昇を見込む。原油価格は、心理的節目である85.00ドルへの上昇が視野に入る。
一方、原油価格の上昇に過熱感が出始めており、利益確定の動きに伴い原油価格が下落する可能性もある。原油価格が下落した場合、9日移動平均線(現在82.31ドル)でサポートされるかに注目。サポートされた場合、原油価格の地合いが強いことを投資家に印象付けよう。
【原油価格のターゲット】
上値:85.00ドル
下値:9日移動平均線(現在82.31ドル)
WTI原油価格日足チャート
![WTI原油価格日足チャート](https://a.c-dn.net/b/0SyVqX/image2.png)
資料:TradingView
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メキシコペソ円(MXN/JPY)の見通し
MXN/JPYは、5月後半からのペソ安円高の半値戻しの水準である8.886円を上方ブレイクし、メキシコペソ高圧力が強まった可能性がある。RSIが50を上回っており、メキシコペソ高円安モメンタムであることを示唆している。
主要産品である原油価格の上昇を想定していることに加え、テクニカル面で強気シグナルが点灯する中、MXN/JPYの上昇(メキシコペソ高円安)を見込む。MXN/JPYは、50日移動平均線(現在8.981円)への上昇が視野に入る。
一方、原油価格が下落した場合などは、MXN/JPYが下落する可能性がある。その場合MXN/JPYは、9日移動平均線(現在8.818円)への下落が視野に入る。この水準を下方ブレイクすると、6月28日安値8.664円まで下落が加速する可能性がある。
【MXN/JPYのターゲット】
上値:50日移動平均線(現在8.981円)
下値①:9日移動平均線(現在8.820円)
下値②:8.664円
MXN/JPY日足チャート
![MXN/JPY日足チャート](https://a.c-dn.net/b/2kSsLX/image3.png)
資料:TradingView
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著