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株式投資の銘柄選び:選び方をプロが解説

株式投資の銘柄選び:選び方をプロが解説

DailyFX, Research
原著者
DailyFXJapan, Research
翻訳者

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このページの内容

株式投資は比較的高い収益性が見込め、長期的にパッシブインカム(受動的所得)を得られる手段として広く知られています。大抵の投資家のポートフォリオには株式が組み込まれ、その割合も決して少なくないでしょう。一般的にポートフォリオの基本の割合は国内株式25%、外国株式25%、国内債券25%、外国債券25%が適切とされることからも、株式投資の有効性がわかります。

とはいえ、株価は毎日変動し、高騰することもあれば暴落することもあり得ます。株式市場の混乱や、時には避けられないリスクも。株式投資はハイリスクハイリターンと言われることがあるように、株で絶対に損をしない方法というのは残念ながらなく、リスク管理を怠れば大きな損失を被る可能性もあります。とはいえ、反対に大きな利益を得るチャンスもあるのです。

株式投資のリスクを最小限に抑え、利益を最大化するためのポイントや戦略はさまざまありますが、銘柄選びも非常に重要なポイント。本記事では、投資目標を効率的に達成する銘柄選択の方法をご紹介します。

【参考】投資の種類、やり方を初心者にもわかりやすく解説

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株式銘柄の選び方:5つのステップ

現在、国内の証券取引所には約4,000社が上場しています。非上場の株式会社を含めればその数はさらに多く、外国株式も入れるとなると膨大な数の銘柄があります。その中からどの銘柄を選んで投資するかを決めることは簡単ではありません。

実際、銘柄選びの際に考慮しなければならない要素はたくさんあります。例えば、企業の財務状況、株式の流動性やボラティリティ、加えて各企業がコントロールすることのできない国や地域的なファンダメンタルズなど。効率的に投資目標を達成するポートフォリオを組むためには、そういった要素が持つあらゆる影響を考慮して銘柄を選ぶ必要があります。

【関連記事】株式ポートフォリオの作り方|リスクを抑えるシンプルな方法を公開!

次に、銘柄選択の方法を順に解説します。

1. 計画を立てる

まずは明確な投資の目的や目標に合った株の保有計画を立てましょう。資金計画と、長期あるいは短期で投資を行うのかも明確にしておく必要があります。数年から数十年単位といった長期保有や積立を前提とした銘柄選びと、数日から数週間といった短期間、またはデイトレーダーのように1日に何度も利益を狙って取引を行う場合の銘柄選びでは、当然ながら選び方の基準が違ってきます。

長期と短期で大きく異なるのは投資戦略。金融資産は保有期間が長いほど値幅の変動が小さくなり、短期では価格が大きく上下する可能性が高いことが過去のデータからわかっています。つまり、一般的に長期投資はローリスクローリターン、短期投資はハイリスクハイリターンとされているため、銘柄選びにおいても、初めの段階で期間を明確にした計画が必要なのです。自身の投資スタイルに合わない銘柄を選んでしまうと、期待した結果が得られないこともあるでしょう。

前述したように、長期投資と短期投資では銘柄選択のポイントが違います。長期の場合は、投資先の成長性に着目しましょう。株を保有することで配当を得られる可能性があり、株式投資はこの配当によるインカムゲインが大きな魅力でもあります。長期間保有して利益を増やすには、利益を生み続けられる成長企業や業績の安定した優良企業を選ぶことが肝心。

一方、短期では主にチャートの値動きを見ながら売買を行って利益を得るため、株価が比較的安定した企業より、ある程度の値動きがある企業を選びたいと思うかもしれません。短期取引を行う場合、テクニカル分析を活用することがおすすめです。

2. リスク許容度を把握する

次に、リスク許容度について考えましょう。リスク許容度とは投資の際のリスクをどの程度受け入れることができるのか、つまり、どの程度の価格変動や損失を受け入れるかということ。リスク許容度は数値で表せるものではなく、主観的なものですが、自身のリスク許容度を正確に把握しておくことは投資を行う上で必須のステップです。

リスク許容度が低く、できるだけリスクを回避したければ低リスクのポートフォリオを目指して公益事業や電気通信サービス、生活必需品を扱う企業といったディフェンシブ銘柄を組み込むことをお勧めします。

反対に、リスク許容度やリスク選好度が高ければ、新興国や未成熟セクターの企業、あるいは市場が注目する重要イベントを控えた企業を選ぶのがよいでしょう。例として、FDA(米国食品医薬品局)による新薬の承認を待っている製薬会社が挙げられます。承認を得られない場合には株価は壊滅的なダメージを受ける可能性がありますが、承認されれば新薬による収益が見込めるため、株価上昇や業績の成長が期待できます。

【参考】株式投資で失敗しないための心理学|トレーダーが知っておくべき心理状況とは

3. リサーチする

計画を立て、自身のリスク許容度を把握したら、次はいよいよ投資する銘柄探しです。魅力的な銘柄を見つけ出す方法はたくさんありますが、セクターを絞り込み、そこに分類される企業をリサーチして選ぶのは効率的なアプローチです。セクターとは株式市場や相場の分析に用いられる、同業種や同じテーマの銘柄を分類したグループのこと。同じセクター内の銘柄を比較すれば、単独銘柄の数値だけで判断するより相対的な分析による判断ができます。

分析する銘柄の詳細やその株価に影響を与える可能性がある要因など、リサーチの際に着目すべきポイントをいくつかご紹介します。

財務状況・経営状況

対象企業の財務状況と経営状況を把握しましょう。上場企業は株主や投資家に対して経営状況を公開する義務があり、決算発表の内容をまとめた決算短信と呼ばれる書類を作成して定期的に開示します。これは投資家にとって非常に重要な情報で、この開示情報には貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の財務三表の他にも決算サマリーや経営成績の概況、業績予想などが含まれます。決算短信は企業のホームページや証券取引所の適時開示情報閲覧サービスなどで見ることができるので、確認するようにしましょう。

上場企業は有価証券報告書も開示しますが、決算短信の方が早く開示されるため、投資家にとっては企業情報の速報として決算短信が経営状況の把握によく使われます。ただし、有価証券報告の簡易版であるため、有価証券報告書ほど正確な数字ではない場合があります。

経営陣

対象企業の舵取りをしている経営陣を確認しましょう。業界内での実績、株主からの信頼度はどうでしょうか? 日本には優れた経営者が大勢いますが、その中でも秀でた経営者が牽引する企業は業績も優れ、株式市場の評価も高いものです。

イノベーション

イノベーション企業は潜在成長力に期待できます。対象企業には競合他社に一歩先んじるような革新的な取り組みがありますか? 新製品や新サービスは顧客や株主にどのように受け入れられているでしょうか?

配当

対象企業が配当を出しているかどうか、株式投資をするなら配当金情報は特に気になるでしょう。配当を出していれば、頻度や増額予定があるかなどもチェック。配当利回りが高いのに放置されている銘柄は注意してリサーチしましょう。将来、配当金が減らされるリスクが株価に織り込まれている可能性があるからです。

一般に配当利回りが高いということは投資金額に対して多くの配当金を得られて魅力となりますが、業績が悪化して無配や減配となった場合には配当目当てだった投資家からの売りで株価が下落するリスクもあります。

【参考】配当株のおすすめ投資法|失敗しないインカムゲインの狙い方を解説

株価と評価

対象企業が過小評価されているかどうかを知るために、株価を1株当たり純利益(EPS)で割って株価収益率(PER)を計算してみましょう。PERは、株価が割安なのか割高なのかを判断する際の指標になります。

一般的にPERが15倍未満なら「割安」と考えられていますが、必ずしも買う価値があるとか業界の標準から見て割安であるといった意味ではありません。投資家が企業の成長見通しに確信が持てないためにPERが低いまま放置されている可能性もあります。成長著しく、純利益が増える見込みの企業であれば、その増収が株価に織り込まれ、PERが高くなる傾向があるからです。

加えて、PERの算出に使う1株当たり純利益(EPS)には一般的に予想純利益が使われます。EPSは企業の収益力を判断する際に使われ、値が大きいほど収益性が高いことを示しますが、予想値を使うことから業績予想が修正になるたびに変動します。また、発行済株式数の増減も影響するので、企業が自社株買いや株式分割を行った場合にもEPSは変動します。

PERについては、もともと株価がEPSの何倍にあたるのかを示すものであるため日々変動しますが、業種によって平均PERが大きく異なります。そのため、この指標を使いこなすには、全ての銘柄に15倍の基準を当てはめて判断するのではなく、業種ごとのPER水準を考慮して判断する方がよいでしょう。

【参考】初心者OK!株式評価と分析方法を3種類プロが解説!

流動性

対象銘柄の出来高はどれくらいあるでしょうか? 出来高、すなわち取引量が少なすぎる場合、望む価格での取引が成立しにくくなります。このような相場の状況を「流動性が低い」と言い、また、売りたいときに売れない可能性がある状況は「流動性リスクがある」などと言います。

取引がスムーズに成立するための十分な流動性がなかったり、流動性が低い銘柄を取引したりする場合には不本意な価格を受け入れる必要があるかも知れません。自身の売買注文が価格を押し下げたり押し上げたりしてしまう可能性もあります。

【参考】株式マーケットの流動性とは?メリットとリスクをプロが解説!

ボラティリティ

対象銘柄の値動きの幅はどれくらいあるでしょうか? 値動きの変動率をボラティリティと言います。その銘柄のボラティリティは高そうでしょうか? 極端な価格変動がある場合、その原因は何でしょうか? ボラティリティが高まるとリスクが増しますが、同時にチャンスの可能性も増します。「株式のボラティリティとは?ボラティリティを活用したトレード方法」で、ボラティリティを活用した取引方法を確認しましょう。

【参考】株の銘柄探しで失敗しているあなたへ|株の銘柄リサーチ方法を公開!

4. テクニカル指標を活用する

スイング取引やスキャルピングを主に行うデイトレーダーのように短期取引をする場合、エントリーとエグジットのタイミングの見極めにテクニカル分析を用いるとよいでしょう。分析のためのテクニカル指標は、移動平均線MACDRSIサポートラインとレジスタンスライン、出来高グラフなどがあります。

トレンド系指標と呼ばれる全体的な流れの判断に有効なテクニカル指標の代表的なものに、移動平均線、ボリンジャーバンド、MACDなどがあります。その一方、相場が一定のレンジ内で動くような明確なトレンドがない状況で役立つと言われ、相場の過熱感を見ることができるオシレーター系指標にはRSI、ストキャスティクスなどがあります。

テクニカル指標は過去の価格推移に基づいて、今後の値動きの予測に使われます。そのため、必ずしも指標のシグナルが正しいとは限りません。したがって、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の両方を活用できれば理想的です。あるいは複数のテクニカル指標を組み合わせて判断すれば、より強力な根拠を持った判断となるでしょう。ただし、常にリスク管理も併せて行いましょう。

【参考】テクニカル分析入門

5. 銘柄を選ぶ - 短期戦略か、待つ戦略か

実際の取引時の銘柄選択は、オンライン証券の取引システムを利用して簡単に行うことができます。まだ取引口座がない場合は、身分証明書を用意してオンラインの申込フォームに入力すれば口座を開設できます。

投資家の取引スタイルは多様ですが、多くの場合、短期トレーダーは活発に売買を繰り返し、長期目線のパッシブ投資家は保有したら待つことを良しとするでしょう。後者においては途中で浮き沈みはあるでしょうが、何年もの時間をかけて銘柄が成長していくことに期待します。

以下は、今世紀に入り20年間で著しい成長を遂げた米国株の一覧です。

株価上昇率トップ銘柄(米国株) - 2000年1月~2020年1月

株式銘柄株価伸び率:2000年1月~2020年1月
モンスター・ビバレッジ73300%
ネットフリックス34400%
アップル20000%
トラクター・サプライ17000%
アマゾン・ドット・コム11400%

人気の株式銘柄

出来高の多い人気銘柄と言えば、アマゾン、アップル、ネットフリックス、アルファベットといった巨大企業が挙げられます。予想外の出来事やニュース、経済指標の結果などのファンダメンタルズ要因から、短期的に出来高トップに躍り出る銘柄もあります。以下のグラフが示すのは、2020年3月に1日あたり平均出来高で世界トップ10だった銘柄です。

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他を大きく引き離す第1位のトップ・シップスは、ギリシャのアテネに本社を置く海運会社です。所有するタンカー船で国際海上原油・石油製品輸送サービスなどを行っていますが、資産売却による収入で負債が大幅に減ったことから人気が高まりました。また、新型コロナウィルスの世界的大流行(パンデミック)を背景に、清掃用品や紙製品の需要が急増して輸送量が増えたことも人気を支えたと考えられます。

次点のカーニバル社は、米国マイアミと英国ロンドンに本社を置く世界最大のクルーズ客船運航会社です。同社は新型コロナウイルスの感染拡大で運航停止を強いられたため、運営資金の流動性を確保するとの理由から配当金の支払いなど株主還元を停止するなどして、投資家が多くの売り注文を出しました。

第3位は米自動車会社のフォードで、出来高は約7年ぶりの高水準でした。新型コロナウイルスの影響で需要が激減して主力の北米市場での販売も落ち込み、資金繰り懸念を背景に、こちらもほとんどが売り注文でした。

新型コロナウィルスのパンデミックのように予期せぬ状況が発生した場合、株式市場もさまざまな形で影響を受けます。そのような局面では、異なるセクターを調べましょう。多くの株価が下落している中、株価を維持できている銘柄や上昇の勢いがあるセクターを見つけ出せる可能性があります。このような例も頭に入れ、各情報を注意深く確認しながら銘柄を選びましょう。

株式銘柄の選び方についてよくある質問

購入する銘柄はどのように決めたらいいですか?

多面的な要素を考慮して決定することが大切です。業界に関する知識、企業の財務・経営状況、タイミング、国・地域・市場全体のファンダメンタルズ、適宜テクニカル分析も組み合わせて、様々な情報から総合的に判断しましょう。

株はいつ購入すればいいですか?

いつと言うことは難しく、タイミングが全てです。ただし、売られ過ぎた株がすぐに全て買い戻されることはありません。大きく売られたのには理由があるはずです。したがって、対象銘柄のセクターと、そのセクター内での銘柄の成長性を調べて確認し、今後影響すると考えられるファンダメンタルズ要因も考慮した上で購入を決めましょう。

株を1株だけ買うことに価値はありますか?

日本国内の取引所では、日本株の売買単位は100株単位に統一されています。例外として、株式累積投資(るいとう)や株式ミニ投資という制度を使えば1株から買うことも可能ですが、全ての証券会社で売買できるわけではなく、銘柄や取引時間などのサービス内容も証券会社によって異なります。

米国株などは1株から購入できますが、価値があるかどうかは銘柄や状況によります。当然ながら銘柄ごとに株価は異なりますので、現在1株35ドル前後のバンク・オブ・アメリカの株と1株750ドル前後のイーライリリーの株では、投資家の財務状況に与える影響は大きく異なるはずです。

ウォーレン・バフェットはどのような銘柄を保有していますか?

バークシャー・ハサウェイ、つまりウォーレン・バフェットの主な投資先は、バンク・オブ・アメリカやウェルズ・ファーゴなどの金融機関、コカ・コーラやクラフト・ハインツなどの消費者ブランド、アップル、アイビーエムなどの巨大テクノロジー企業です。

アップルはバークシャー・ハサウェイの保有する主要な銘柄「ビッグ4」の1つですが、最近のニュースでバフェットがアップル株を2023年10~12月期に1,000万株売却したことが報じられました。これは同社が保有するアップル株の約1%に過ぎず、過去2020年にも持ち高を減らしていますが、依然としてバークシャーのポートフォリオの約5分の1がアップル株だということです。

何銘柄くらい保有するべきでしょうか?

自身の計画と選ぶ銘柄によって異なるため、一概に言うことはできません。ポートフォリオについての調査では、組み入れ銘柄数が30を超えると実際のリスクは減らなくなることがわかっています。銘柄数が多くなればなるほど管理が複雑になり手間も増え、結果として管理がおろそかになれば、本来避けられた下落で損失を被ってしまうこともあり得ます。管理できる保有数に留めましょう。

リスク管理の観点から、グロース銘柄とディフェンシブ銘柄を組み合わせた分散ポートフォリオを目指すことをお勧めします。

【参考】株式マーケットが経済に与える影響とは?経済関係はどう動く?

まとめ

膨大な数の株式から自分に合った銘柄を選ぶことは簡単ではありませんが、5つのステップで投資を成功に導く銘柄を見つけ出しましょう。

株式投資が初めてであれば、まずは自分の気になった新商品や新しいサービス、最近まわりとの会話でよく話題に上る企業など、身近な商品やサービスをきっかけに興味を持った企業や業界をリサーチして、その株を購入するというのも1つの手です。自分が応援したい企業に投資することで、投資への理解や興味も深まるでしょう。

配当以外にも株主優待制度のある企業を選べば、インカムゲインが得られます。いずれにしても、自身の投資目的・目標を明確にした上で投資スタイルを確立し、しっかりとリサーチや分析を行って対象の企業をよく知り、銘柄の特徴を把握しましょう。まだ他の人が気づいていない投資チャンスが見つかるかもしれません。

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