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マーケット先取り:今週のハイライトと主要経済指標を把握し、トレードに活用

マーケット先取り:今週のハイライトと主要経済指標を把握し、トレードに活用

トニー・シカモア, IGマーケット・アナリスト
原著者
居林有里, 翻訳・編集主幹
翻訳者

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このページの内容

※2024年7月1日15時52分更新

今週の金融市場を読むうえで重要な経済イベントとは? 主要な経済指標の動向を事前にチェックし、トレードに役立てよう。

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まずは先週の動きをおさらいしよう。米国株式相場は、重要なインフレ指標と月末・四半期末を控えて投資家が慎重なムードの中、じりじりと上昇した。ナスダック総合指数は28日の取引時間内時点で、月間累計で6.76%上昇した。S&P500種株価指数は前月比3.89%高、ダウ工業株30種平均株価(NYダウ)は36ポイント(0.09%)上昇した。

オーストラリアを代表する株価指数 豪ASX200は下落した。5月のインフレ率の上昇を受けてオーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)が年内に利上げに踏み切る可能性が高まったためだ。とはいえ、2024年度末までの残り1営業日となった時点で、ASX200は2024年度に8%高、配当を含めると約12.5%の上昇を見込んでいる。これは同期間のナスダックの上昇率32%や日経平均株価の上昇率19%には及ばないが、定期預金に預けておくよりははるかにましだ。

先週のハイライト

  • 米国では、5月の消費者信頼感指数(CCI)が100.4と、下方修正された改定値101.3から低下
  • 失業保険継続申請件数は1万8,000件増の183万9,000件と、2021年11月以来の高い伸び
  • ボウマン米連邦準備制度理事会(FRB)理事は、2024年の利下げは予想していないと述べ、「インフレの進展が停滞、あるいは反転 」した場合には利上げに踏み切る意向を改めて表明
  • ドイツでは、6月のIfo景況感指数が88.6と、予想に反して5月(89.3)から低下
  • 7月の独消費者信頼感指数は-21.8と、予想(-18.9)を下回った
  • 円相場は1986年以来の円安水準に下落
  • オーストラリアでは、5月の消費者物価指数(CPI)の伸び率が前年同月比4%と、4月(3.6%)とコンセンサス予想(3.8%)をともに上回った
  • RBAが重視するインフレ指標であるトリム平均値は、4月の4.1%から5月は4.4%に上昇
  • 原油価格は1.42%高の81.88ドルと、3週続伸
  • 金価格は2,327ドルと、先週0.25%上昇
  • ウォール街の恐怖指数であるボラティリティ指数(VIX)は、前回の13.19から12.25に低下

今週の市場で鍵となる経済イベント(日本時間)

米国

米:ISM製造業PMI(7月1日23:00)

米:パウエルFRB議長講演(7月2日22:30)

米:JOLTS求人倍率(7月2日23:00)

米:ADP雇用統計(7月3日21:15)

米:ISMサービス業PMI(7月3日23:00)

米:FOMC議事要旨(7月4日3:00)

米:非農業部門雇用者数(7月5日21:30)

ユーロ圏・英国

ユーロ圏:インフレ率(7月2日18:00)

英:総選挙(7月4日)

オーストラリア

豪:RBA議事要旨(7月2日10:30)

豪:小売売上高速報値(7月3日10:30)

豪:貿易収支(7月4日10:30)

中国・日本

中国:Caixin(財新)製造業PMI(7月1日10:45)

日:消費者信頼感指数 (7月1日14:00)

中国:Caixin(財新)サービス業PMI (7月3日10:45)

米国

FOMC議事要旨

7月4日3:00

米連邦公開市場委員会(FOMC)は6月の会合で、政策金利であるフェデラルファンド(FF)の目標水準を大方の予想通り5.25―5.5%に据え置いた。

パウエルFRB議長は、最近のインフレ率の改善を指摘したが、「インフレ率が持続的に2%に向かっているという確信を強めるには、もっと良いデータを見る必要がある」とも述べている。タカ派的なサプライズとなったのは、政策立案者たちが3月の時点では3回の利下げを予想していたのに対し、政策金利水準の分布図(ドットマップ)を通じて、年内の利下げは1回にとどまるとの見通しを示したことだ。

FRB当局者は繰り返し、高い金利は長期化すると述べてきた。先週は、ボウマンFRB理事が2024年の利下げは実施しないと予想すると述べ、インフレの進展が停滞または反転した場合には利上げを行う意向を改めて表明した。とはいえ、議事要旨はFRBの利下げスケジュールやインフレおよび経済成長の見通しに関する政策立案者の見解を探る手がかりとして、注意深く分析されるだろう。

FF金利

資料:セントルイス地区連銀

非農業部門雇用者数

7月5日21:30

5月の米非農業部門雇用者数(NFP)は27万2,000人増と、過去5カ月で最大の伸びとなった。下方修正された4月の16万5,000人増から回復し、予想(18万5,000人増)を上回った。

家計調査は就業者数が前月比40万8,000人減と、年初から最大の減少となり、失業率が0.1%ポイント上昇した要因にもなった。家計部門雇用者数の減少と失業率の上昇は、すべて25歳未満の労働者が占めている。労働参加率は62.7%から62.5%に低下した。

今週に非農業部門雇用者数の発表を控える中、新規失業保険申請件数は24万3,000件と10カ月ぶりの高水準を記録した。先週の失業保険継続申請件数は1万8,000件増の183万9,000件と、2021年11月以来の高水準となり、労働市場の軟化を示すデータがまた増えた。

6月の労働市場に関する事前予想では、雇用は16万5,000人増加し、失業率は4.0%で安定するとみられている。労働参加率は62.7%に回復するものの、平均時給は前年同月比4.1%増から3.6%増に低下すると予想されている。

米失業率

資料:TradingEconomics

ユーロ圏

ユーロ圏のインフレ率

7月2日18:00

ユーロ圏の5月インフレ率コア価格指数は2.9%上昇し、前回(2.7%上昇)から拡大、伸び率が10カ月ぶりに前月を上回った。総合指数の上昇率も4月の2.4%から5月は2.6%へと拡大した。

にもかかわらず、以前、インフレ率が目標の2%に回復するという確信が強まったことを示していた欧州中央銀行(ECB)は6月の理事会で、25ベーシスポイント(bp)の利下げを公約通り実施した。とはいえ、政策立案者は、これ以上の利下げはインフレの緩和次第であるとの警告を発した。

ECBが7月理事会で再利下げを実施する可能性は35%と予想されている。市場は5月の上昇が単なる一時的なものであることを確認するため、今後のインフレデータに注目している。インフレ率がさらに上昇すれば、目標水準まで回復するのに想定より時間がかかるとの懸念から、市場は7月の利下げ実施予想を撤回するかもしれない。

現在のコンセンサスでは、6月のユーロ圏インフレ率総合指数の伸びは前年同月比2.5%と、前回の2.6%から上昇すると予想されている。コア価格指数は前回の2.9%から2.8%への低下が見込まれている。

ユーロ圏インフレ率

資料:Refinitiv

中国

5月のCaixin(財新)製造業およびサービス業購買担当者景気指数(PMI)はいずれも予想を上回った。製造業は51.7と、新規受注が増加する中、2022年6月以来最大の伸びを記録し、7カ月連続で拡大した。サービス部門も54.0と強く、17カ月連続で拡大し、2023年7月以来の高い伸びとなった。

とはいえ、来る6月の製造業PMIのコンセンサスは51.2と、前回の51.7を下回る見込みだ。

最近の中国のデータはまちまちだ。小売売上高が好調であるにもかかわらず、インフレ率、固定資産投資、鉱工業生産は予想を下回り、景気回復が一様でないとの懸念が高まっている。今のところ、中国政府当局は2024年の経済成長率目標(5%前後)達成に引き続き自信を示している。回復の勢いが弱まれば、年後半にかけて、より支援的な政策への期待が高まるだろう。

中国財新製造業・サービス業PMI

資料:Refinitiv

オーストラリア

RBA議事要旨

7月2日10:30

オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)は6月の理事会で、大方の予想通り、政策金利を4.35%に据え置いた。RBAは声明文で、高金利が需給バランスの調整に引き続き機能していること、また「サービス価格インフレの持続が最も懸念される不確実性要因」だと指摘した。

理事会は、「どんな可能性も排除しない」中立的なフォワードガイダンスを維持した。しかし、RBAはインフレ率を目標に戻すために「必要なこと」を行うとの見解が戻ったことは、タカ派的な姿勢に傾いたと見なされた。

ブロックRBA総裁が記者会見で「インフレを目標に戻すには、多くのことが我々のやり方で進む必要がある」と述べた。理事会で利上げの選択肢は議論されたが、利下げの選択肢は議論されなかったことが明らかになり、これもタカ派的なトーンに拍車をかけた。

先週発表された5月の豪インフレ率が予想を上回ったことを受け、議事要旨は、6月の利上げを実施する確率がRBA内でどれだけ高まっていたのか、また5月のインフレ率の上昇が8月の会合で利上げを実施するのに十分かどうかを見極める手がかりとして吟味されるだろう。

RBAの政策金利

資料:RBA

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