日本銀行が2016年以来となるマイナス金利の解除を決定した。他にも多くの政策を変更した。日銀会合を受けたドル円、そして日経平均株価の今後の見通しとは。
上値：150.88円
下値：148.37円
【日経平均（先物）のターゲット】
上値①：39,610円
上値②：40,570円
下値：39,019円
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日銀、マイナス金利解除
日本銀行が金融政策決定会合開催し、2016年から導入されていたマイナス金利政策の解除を決定した。本会合の主要な決定は以下の通り。
- マイナス金利解除（政策金利を0％～0.1％に設定）
- 上場投資信託（ETF）、J-REITの購入停止
- イールドカーブコントロール政策（YCC）の撤廃
金融政策の変更に伴い、長期金利が急上昇した場合に備え、国債買い入れは継続となった。事前に報道されていた通りの結果となり、金融市場の反応は限定的となっているが、今後のドル円、そして日本株の見通しとは。詳しくみてみたい。
米ドル円（USDJPY）の見通し
ドル円は、200日移動平均線でサポートされ、反発している。RSIも50超えまで戻っており、ドル安円高トレンドが終了したことを示唆している。
日銀会合でも、マイナス金利の解除などが決定されたものの、今後の金融引き締めは緩やかなものにとどまることを示唆しており、日銀の金融政策面からの円高圧力は限定的である。
円高圧力は限定的と見込んでいるものの、21日に公表されるFOMC（米連邦公開市場委員会）の結果次第で、ドル円が大きく動く可能性がある。特に、FRB（米連邦公開市場委員会）による利下げ見通しが引き下げられるかに注目である。
FRBは年内3回の利下げ見通しを示しているものの、インフレが高止まりする中、利下げ見通しを年内2回に引き下げる可能性がある。FRBが利下げ見通しを2回に変更した場合、日銀の金融政策面からの円高圧力も後退した中、ドル高円安の進展を見込む。ドル円は、2月13日高値150.88円への上昇が視野に入る。
一方、FRBが年内3回の利下げ見通しを維持した場合、金融市場への影響は限定的とみる。その場合、フィボナッチリトレースメント23.6％水準148.37円でサポートされることを見込む。
【米ドル円（USD/JPY）のターゲット】
上値：150.88円
下値：148.37円
USDJPY日足チャート
資料：Trading View
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日本株（日経平均株価）の見通し
日経平均株価（先物）は、38,000円でサポートされ、反発している。RSIも50割れを回避し、強気モメンタムの維持に成功した。
テクニカル面では、最近の下落は一時的な調整であったことを示唆している。日銀の金融政策を巡る不透明感が後退、日本株にとってネガティブな円高圧力も後退する中、日経平均の上昇を見込む。
日経平均株価は、日銀会合の結果を受け、2月26日高値39,610円のレジスタンスを上方ブレイクできるかに注目。終値ベースで上方ブレイクした場合、日経平均の上昇圧力が一段と強まり、3月7日高値40,570円への上昇が視野に入る。
日銀の金融政策不透明感が後退した中、日経平均の下値余地は限定的とみる。日経平均が下落した局面では、フィボナッチリトレースメント38.2％水準39,019円でサポートされることを見込む。
【日経平均（先物）のターゲット】
上値①：39,610円
上値②：40,570円
下値：39,019円
日経平均株価（先物）日足チャート
資料：Trading View
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著
