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エヌビディア失速、AI熱狂バブルの崩壊近い? 割高感否めず。S&P500見通し

エヌビディア失速、AI熱狂バブルの崩壊近い? 割高感否めず。S&P500見通し

アクセル・ルドルフ, IGシニア・マーケット・アナリスト
原著者
居林有里, 翻訳・編集主幹
翻訳者

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このページの内容

※2024年6月26日11時56分更新

米国株の時価総額上位10銘柄のバリュエーションは、少なくとも過去30年間で2番目に高い。エヌビディア(NVDA)など巨大ハイテク株は買われ過ぎていることを鑑みると、AI(人工知能)バブルは間もなく崩壊する可能性があるのだろうか? S&P500への影響とは?

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AI株、特にエヌビディアはバブルなのか?

最近のエヌビディア、マイクロソフト(MSFT)、アップル(AAPL)をめぐる議論では、時価総額の覇権争いに焦点が当てられているが、投資家はこれらの銘柄への集中がますます高まっていることに対しても注目しつつあり、利益を現金化し、公益事業や不動産など、よりディフェンシブなセクターに資金を移す動きがみられる。

このような銘柄入れ替えの代償として、エヌビディアの株価は過去3営業日で約16%下落し、先週一時的に世界最大の時価総額を誇る企業となった時点から約5000億ドルの市場価値を失った。もっとも、AIブームの申し子であるエヌビディアの株価は年初来で約145%上昇している。

とはいえ、エヌビディアの上昇だけでS&P500種株価指数の年初来上昇率のおよそ3分の1を占めていることから、このAI半導体メーカーが大きく売られれば市場低迷の引き金になるとの懸念が広がっている。

予想PER比較:米国株上位10銘柄、S&P500、上位10銘柄を除くS&P500

資料:ブルームバーグ、Apollo Chief Economist

バリュエーションの高さは過去2番目

さらに、時価総額上位10銘柄のバリュエーションは、1990年代のインターネット(ドットコム)バブル期を上回っている。

具体的には、これら10銘柄の予想株価収益率(PER)は27倍である。これは少なくとも過去30年間で2番目に高いバリュエーションである。1990年代のインターネットバブル崩壊前の上位10銘柄の予想PERは24倍だった。

こうした高いバリュエーションを踏まえ、一部の市場ウォッチャーは、今度はAIブームによって再び株式市場がバブル化するのではないかと懸念している。

重要なのは、米国の上位10銘柄がS&P500種指数の市場価値全体の40%近くを占めていることだ。そのため、これらの主力銘柄が大幅に下落すれば、指数全体を引き下げることになる。

大きなバブル崩壊がないまま24年間が経過した今、株価が再び割高になり、調整局面を迎えているのではないかという疑問はもっともである。

米国株式市場の集中度(1950―2023年)

集中度が上昇/低下した際のS&P500の年間リターン(1950―2023年)

資料:FactSet、Counterpoint Global

集中度の高まりは必ずしもマイナスではない

上図は、株式市場の集中度が高まること自体が株式市場のパフォーマンスにとって必ずしもマイナスではないことを示している。それどころか、集中度の上昇期は年間リターンのプラス幅も拡大する傾向がある。

しかし、ストラテジストや金融メディアは、特にエヌビディアが買われ過ぎの兆候を示しており、株価の短期的な反落の可能性を示唆していると指摘している。CNBCのマーケットウォッチのような情報源は、特に先週マイクロソフトを一時抜いて時価総額で世界最大の銘柄となったエヌビディア株の最近の急騰に懸念を表明し、これらのハイテク大手銘柄の重要な水準を注視するよう勧めている。

エヌビディアや半導体株だけでなく、S&P500種指数全体が買われ過ぎの兆候を示していることを懸念する者もいる。一方、アナリストの間では、買われ過ぎの状況や最近の下げにもかかわらず、エヌビディアは上昇を始めたばかりとの対照的な見解もある。これら有力ハイテク株の今後の軌跡については、アナリスト間で意見が分かれているようだ。

先週の時点でナスダック100種指数は、エヌビディアの売り越しが続く中、主要な心理的水準20,000の大台をわずかに上回ってはいるが、史上最高値からは下落している。一方、ダウ工業株30種平均(NYダウ)は、投資家が買われ過ぎたハイテク株からオールドエコノミー(従来型の産業)株へと資金を移す中、4営業日続伸している。IGのチーフ・マーケットアナリスト、クリス・ボーシャン氏によると、「このような資金の循環は、買われる銘柄数が増えることにもつながり、7月も相場上昇が継続することを示唆する非常に健全な動き」だという。

過去1カ月の値動き - エヌビディア、アップル、アマゾン、マイクロソフト、テスラ

資料:グーグルファイナンス

中長期の上昇トレンドは続くか

米連邦準備制度理事会(FRB)当局者による講演は、短期的な金利見通しの手がかりとなり、FRBが重視している28日発表の米個人消費支出(PCE)も株価をさらに動かす可能性がある。

米巨大ハイテク株の短期的な買われ過ぎが解消され、年初来の大幅上昇の一部を失ったとしても、中長期的な上昇トレンドは維持される可能性が高い。

一部のアナリストは、高利回りの金利市場に置かれている6兆ドルを超える資金が今後、AIで沸く強気相場でもっと有効に活用されるとみている。

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サムネイル画像:Rokas - stock.adobe.com

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