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マグニフィセント7に現れ始める勝敗差 – 勝ち組とは? 米国株見通し

マグニフィセント7に現れ始める勝敗差 – 勝ち組とは? 米国株見通し

クリス・ボーシャン, IGチーフ・マーケット・アナリスト
原著者
居林有里, 翻訳・編集主幹
翻訳者

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このページの内容

※2024年2月7日12時48分更新

米超大型ハイテク7株「マグニフィセントセブン」は、2022年の安値からの米国株式相場の反発をけん引してきた。しかし、そのパフォーマンスに格差が出始めている。

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投資家はマグニフィセント7をより注意深く見ている

ここ最近、投資家がハイテク企業、特に大手ハイテク企業を評価する方法に大きな変化が生じている。ここ数年、話題となっている人工知能(AI)は、その可能性だけで投資家の目をハイテク銘柄に向けさせたが、今やそれだけでは投資家を動かすことはできず、より具体的な業績に関心が向けられている。「マグニフィセントセブン」と呼ばれる超大型ハイテク企業が市場を動かす力には変化が見られ、そのパフォーマンス格差に注目が集まっている。

マイクロソフト(MSFT.O)、アマゾン(AMZN.O)、メタ・プラットフォームズ(META.O)、アルファベット(GOOG.O)、テスラ(TSLA.O)、アップル(AAPL.O)、エヌビディア(NVDA.O)で構成される「マグニフィセントセブン」は、米国の株式市場をけん引してきた。しかし、最近、投資家の関心が変化してきていることにより、これらハイテク巨大企業のパフォーマンスには差が出始めている。

マグニフィセントセブンの値動き 日足チャート

資料:TradingView

パフォーマンスに格差が出始める

マイクロソフト、アマゾン、メタ・プラットフォームズ、エヌビディアは、その強固な財務健全性と、常に変化する市場環境下でも適応し、それを生かして繁栄すら成し遂げる能力で、株式市場全体をアウトパフォームし続けている。例えば、マイクロソフトとアマゾンは好調な売上高とクラウドサービス事業の成長から恩恵を受けており、メタは他社に先駆けてバーチャル・リアリティ(VR)やその他の近将来テクノロジーへ戦略的にシフトしていることが功を奏している。グラフィックス・プロセッシング・ユニット、いわゆるGPUのトップ企業であるエヌビディアは、ゲーム市場とプロフェッショナル市場の双方から高い需要を得ている。

一方、アルファベットは、規制当局の監視が強化される中、広告収入の伸びに対する懸念からか、これまでの成長ペースを維持するのに苦戦している。さらに注目すべきは、テスラとアップルである。この2社は過去10年間の大半で、投資家間で人気の銘柄であったが、最近では株価指数の最大の足かせとなっている。アップルの中国での販売不振とテスラの成長鈍化に関する警告は投資家にとって赤信号となり、これまで揺るぎがなかった2銘柄に対する投資判断は再評価が促されている。

個々の強みと弱みを精査

超大型ハイテク企業を一枚岩として扱うのではなく、個々の企業の将来性を見極めるという評価方法に変わってきている。これは、各企業の強み、弱点、業績に基づいて評価することの重要性を示している。潜在的な可能性だけに基づく投機的な投資の時代は終わりつつあり、投資家は具体的な成果と収益への明確な道筋を求めている。

好調な売上、市場の変化に対応する臨機応変さ、配当の発表といった要素が、株価のパフォーマンスを支える重要な要因となってきている。例えば、メタは先頭を切って、バーチャル・リアリティ(VR)と拡張現実(AR)へ軸足を移したため、好調な広告収入とともに投資家の信頼感を高めている。マイクロソフトの配当とクラウド事業の成長は、成長と収入拡大の両方を求める投資家にとって信頼が置ける証左となっている。

一方で、アップルの最近の業績には警告灯が点滅している。ハイテク業界の支配的なプレーヤーであるにもかかわらず、販売と製造の両面で中国市場に大きく依存しているため、地政学的な緊張や中国景気の動向に対して脆弱なのが弱みである。テスラの高騰する株価は、絶え間ない成長というシナリオの上に成り立っていたが、同社が成長鈍化の警告を発したことで、投資家はその高騰する株価に疑問を持ち始めている。

巨大ハイテク企業がけん引する指数全体の上昇

少数の銘柄が株価指数を押し上げているという現象は、この新しい投資環境のもう一つの側面である。株式市場の上昇に貢献した上位7銘柄が指数全体の上昇の80%超をけん引している。ここに幅広い市場の上昇はなく、一部の銘柄が市場の主導権を握っている。このような市場構造は諸刃の剣とも言える。有力ハイテク企業の影響力の大きさと成功を反映している一方で、少数の大企業に大きく依存する市場のリスクを浮き彫りにしており、大企業の業績変動への脆弱さを示している。

トレーダーにとって、株式市場に対する評価の仕方が新しくなった今、課題とチャンスの両方がもたらされている。課題は、各企業の財務の健全性と成長見通しについて、より詳細な分析と理解が必要になることである。チャンスは、これまで人口知能(AI)やハイテク技術の魅力に振り回されてきた市場で見過ごされてきた割安株や強いファンダメンタルズを持つ銘柄を見極める可能性が試され、うまくいけばそこから利益を生み出せることだ。

マグニフィセントセブンは今後も市場で極めて重要な役割を果たすだろうが、投資家が、真の価値と長期にわたる持続的成長を実証できる企業を探し求め、より銘柄を選ぶようになれば、その支配力は緩むかもしれない。

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