第4四半期に入り、金利市場は主要中央銀行のほとんどの金融引き締めサイクルが早ければ年内にもピークに達すると見ている。
各方面の政策担当者からの発言は、今後の金利決定は発表される経済指標次第であることを示している。これは中央銀行にとっては、通常のプログラムに戻ったようなものである。
パンデミックが引き起こした超緩和政的なスタンスに続き、予見し得る将来の加速するインフレ圧力に対抗するために引き締めをおこなうという明確な発信があった。インフレはまだ完全に収束したわけではないが、生活コストの上昇に対する懸念は今年初めに比べて小さくなっている。ソフトランディングが近づいているのかもしれない。
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今後の金利動向が不透明なために多くの株式市場はこの予測不可能性を反映し、長続きするトレンドを形成できずにいる。短期的なトレンドはいくつか現れてはいるが、多くの状況において、過去数年間の高値と安値を突破することはできていない。
例えばS&P 500種株価指数を見ると、ほぼ3年間、3,500から4,800の幅広いレンジで取引されている。
S&P 500指数 週足チャート
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出所:TradingView、チャート作成:ダニエル・マッカーシー
株価指数のレンジ取引の例を、さらにいくつか挙げよう。
ナスダック100指数 週足チャート
![image2.png](https://a.c-dn.net/b/428HV0/image2.png)
出所:TradingView、チャート作成:ダニエル・マッカーシー
ラッセル2000指数 週足チャート
![image3.png](https://a.c-dn.net/b/4BMHMp/image3.png)
出所:TradingView、チャート作成:ダニエル・マッカーシー
金(ゴールド)もその一例である。
金(ゴールド)先物 週足チャート
![image4.png](https://a.c-dn.net/b/0HOrmD/image4.png)
出所:TradingView、チャート作成:ダニエル・マッカーシー
このように長期にわたって一定の値幅を上下するレンジ相場を示しているマーケットは、他にもたくさんある。
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レンジ取引
こうした多様な資産クラスにおいてレンジが維持されるのであれば、機会を見極める方法は反転が起こったことを識別することである。
このために役立つテクニカル分析手法は数多くある。以下を含むが、これに限定されない。
- ローソク足パターン例:アイランドリバーサル
- オシレーター例:RSI(相対力指数)
- ボリンジャーバンド
- モメンタム例:移動平均線のゴールデンクロス
堅実な取り組みには、規律あるリスク管理が含まれる。一つの指標で、正確に反転を予測できることは稀である。
反転を示す指標の組み合わせが互いに合致する場合、見解の信頼性に重みが出てくるかもしれない。だが、過去の動向は未来の結果を示すものではないことに留意すべきである。
今後、さまざまなマーケットのレンジを監視して反転の可能性に備えることで、取引の機会が見つかるだろう。資産の価格がレンジの端に近づいているときは特にそうである。
また、短期的にダマシのレンジブレイクが起こることもある。こういった形成されたレンジ外へのブレイクには、損切りのための逆指値注文の発動がともなうことがよくある。これらのポジションが一掃されたら、反転のシグナルに注意を払う価値があるだろう。
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--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
マッカーシー氏に連絡するには、Twitter で @DanMcCathyFX までお願いいたします。